コーチング_第5章_「店のデザイン」_005_ メリハリの利いたデザインで・・

E-005.メリハリの利いたデザインでCostDown
室内デザインにも充分な予算をかけて凝った造りや、こだわりの作りにしたいものです。しかしそれも際限がありません。事業的に成り立つラインがあります。そのライン内で素晴らしいデザインにするため「メリハリの利いた」予算配分が大切です。

自分の想いがたくさん詰まった店舗です。いろいろと表現したいことがあります。夢はいくらでも膨らんでいくものです。しかしながら予算は限られています。出来るだけ投資は押さえて、荷物の少ない状態でスタートしてみたいものです。特に最初の開業時はどうしても出ていく出費が様々あります。メリハリの利いたデザインで、予算を惜しみなく掛けるところと、しっかり財布の紐を締めるところをはっきりとさせ、スタート時の投資を最小に押さえましょう。

では、どんな序列で予算を考えていけばいいでしょう。私は店舗計画の中で予算の配分をしていくとき、次のような考え方をしています。

1.立ち上げ時の工事でなければ出来ないことを最優先する。つまりいろいろとやるべきことの中で、スタート後の様子を見ながら出来ることは簡易な方法ですませる。ということです。この立ち上げ時の工事でなければ出来ないことに含まれるものは、「電気設備工事」「給排水設備工事」「空調設備工事」などの設備系工事がその代表的な部分です。ここはきちんとした計画と発展性を内蔵させて計画しましょう。ただし、給排水設備工事などは計画の方法で大きくコストが変わってくるので効率的な計画が必要です。

2.室内の仕上げ(デザイン)工事系では床の仕上げには気を使っています。それはまた別の意味があるのですが、唯一建築空間の中で、常時人間が接するものが「床」だからです。その感触は安普請ですと予算を掛けなかった感覚がすぐに伝わります。ただし、必ずしも金額に比例して良くなるわけでもないので、しっかりと検討しましょう。

3.次に照明計画です。電気設備工事に含まれる工事ですが、店舗で重要な要素は、あなたが心と技を駆使して提供した商品をいかに演出するかという事も重要です。その点照明計画はその重要な演出の役目を担う大きな要素です。このように床以外の要素ではいかに空間の演出行っていくかということが判断の基準になってきます。主役は「お客様と空間と商品」です。こてこてといろいろな装飾要素などに懲りすぎるのは逆効果となります。

あなたのカフェに対する思いや思想を推察させるような要素を少しちりばめながら、あるいは「カフェのある幸せな空間」を彷彿とさせるような要素を少し配しながら空間を作る事を考えるべきです。それを補佐していく「内側の要素」つまり裏方の道具をしまうための什器など客の目に留まらない部分は既製品等を利用しながらコストダウンしていくべきでしょう。制作什器の値段は皆さんが考える金額を遙かに超えるコストがかかりますが、売場ではそれでもそうすべき見せ場もあるということです。

本日のコーチE-005
コストをかけるテーマや部位を明確にし、序列をつけてコストダウンをします。

UNADJUSTEDNONRAW_thumb_79a