価格&デメリット

コンテナハウスのデメリットをすべて整理してみましょう

コンテナハウスに興味を持ったが、何かデメリットはないのだろうか?価格に関しては「安い」という感覚があるけどどんなんだろうか?しっかり確認しておきたいですね。よくある質問の中から考えてみますと、わかってきます。

1.断熱は大丈夫なの? という質問が圧倒的です。

確かにビジュアルのイメージからすると、外壁は鉄板だし、イメージの中のコンテナは内装もないし、夏や冬は大丈夫なの?という感覚はお持ちの方が多いようです。

これは心配ありません。断熱対策をとれば大丈夫。
断熱は「理論」です。もちろん何も対策を施さなければ、冬は寒いし、結露は起こるし、夏はとても熱い状態になるでしょう。でも一般の「木造」でも「鉄骨」でも「RC」でも、断熱対策を取らなければ同じです。

コンテナハウスに取られている断熱の方法は内部に「吹き付け発泡ウレタン」材を吹き付ける断熱方法が一般的です。吹き付け発泡ウレタンは吹き付け用の「ガン」でスキマまで丁寧に吹き付け材を吹くので「スキマ」が出来ません。内部と外部の温度差によって出来る「結露」も防ぐことが出来るので効率よく断熱が出来ます。この断熱材を30mmから50mm(地域によってその厚みを変えます)施すので、「熱い、寒い」という感覚とは無縁のものとなります。

コンテナハウスの断熱。断熱は「吹き付け発泡ウレタン」で行われる事が多い。隙間なく断熱する事が出来ます。
断熱材を吹き付けられたコンテナの躯体

2.固定資産税はかかるの?

「建築物」として使うのでしたら、普通にかかります。これはどのような建築物でもかかる税金ですから逃れることはありません。なのでこれは「普通の事」ですからデメリットとは言えないですね。コンテナは建築物ではないとかそういう事ではなく、建築物としての使い方をすると「建築物」なので、「固定資産税」がかかるのです。ただ、ごく稀な事象として「税務の担当の部署」が単独コンテナの場合ですが、「簡単に特別な道具を使わずに取り外せるものであれば建築物ではない」と判断する事があります。
これは「国土交通省」の判断基準とは違っているために起こる事象です。国土交通省では「流通の過程」にあるコンテナは「建築物ではなく輸送用のコンテナで=容器」と考えますが、人がその中に入り、継続的に使用する目的で電気や、給排水などの設備を繋ぎ混んでいると「建築物」とみなし、「建築物」となれば建築基準法が適用されるので、基礎を作ってそれに緊結したり、JIS鋼材で作らなければならないなどの法規が適用され、輸送用コンテナではなかなか法規をクリア出来ないという事になりますが、基準法違反であれ、とりあえず建築物となって、固定資産税はかかる事になります。

(上記の細かな表現、レトリックなどについては、当社は責任を持ちませんので、行政などにご確認ください。)

3.寸法が決まった箱だから、自由なプランが出来ないのでは?

一般のコンテナハウスではある程度それは言えるかも知れませんが、当社のコンテナハウスに関しては「イクステンション工法」「ハイブリッド工法」がありますから、かなり自由度のある設計が可能です。したがってデメリットとは考えていません。

4.運び込めない場所がある

唯一これがデメリットだと思っています。古い住宅街など道路幅の狭いところ、曲がり角も狭い敷地、など、色々な運び込み方の手法は持っていますが、どう頑張っても運び込めない場所があります。組み立てられた箱を組み合わせる工法によって得られるメリットはたくさんありますが、運び込めない場所があるのは事実で、これは現地で組み立てる一般的在来工法に頼るしかないでしょう。
ただ、「運べる」ということ自体は「メリット」でもあります。そんな「運べる建物」なんて他にありませんよね。

5.コストは安いのですか?

当社の設計したものは60万/坪から200万/坪くらいまでものすごく幅があります。それは設計の内容とグレードによるものですが、一般的な平均値は100万/坪程度です。つまりものすごくざっくりした話ですが、木造よりは少々高めで、重量鉄骨の在来工法よりは少し安く、RCよりは概ね安いでしょう。というイメージです。輸送用コンテナハウスの改造サイトなどで、「20万で家が出来る」なんていう話を時々見かけますが、。そんな事があるわけないじゃないですか。運ぶだけでそれ以上のコストがかかります(爆)。気をつけてくださいませ。

コンテナは「工場」で組み立てられて運ばれてきます。「工場」で組み立てることはコストダウンにつながっていますが、「コンテナ」は構造体でです。それで出来上がりというわけではなく、普通の建築物と同じように「断熱」「電気設備」「給排水設備」「空調換気設備」「住宅設備」「トイレ、風呂」など必要なものは変わりません。なので「夢のようなローコスト」になるわけもなく、構造体で少しローコストな分がコスト的なメリットということになりますから、一般建築と圧倒的な価格差など生まれるわけもありません。
むしろ「コンテナ」の特異なビジュアルや、可搬性などいうたの建築にはない魅力の方でコンテナ建築を評価していただける方におすすめだと思っています。
ローコストを目指す方は別途「ひみつ基地」=「みかん(未完)ハウス」というセルフビルドの規格商品を当社は扱っています。そちらで「自力建設」することによって(夢のようなローコスト)を実現させてください。

🔴ひみつ基地「みかん(未完)ハウス」へのリンク
https://container-bible.com/blogs/handed

6.デメリットを超えて「メリット」が多い

当社が思いつくデメリットは上記の一点です。ではメリットは何でしょう
1.工期が短い
2.同じジャンルの工法=「重量鉄骨」というジャンルで考えると比較的コストは低い。
3.簡単ではないですが、いざという時「移設」が可能である。
4.圧倒的に新たなジャンルの建築として、そのビジュアルに特徴がある。
5.過疎地や、離島など建築職人も過疎な地域にでも建築が可能である。

6.これは使う側ではなく供給する側の話ですが
「世界」を舞台にロジスティクスが整っているので世界規模でビジネスを展開出来る

そんなコンテナハウスです。

さて、アフターコロナ特集(アフターコロナの仕事空間・宿泊空間)を作りました。こちらもどうぞ。