コーチング_第2章_準備編_004_資金の調達をどう考えてますか?

コンテナハウスのカフェ開業 コーチング_第2章_準備編_4/10

B-004 資金の調達をどう考えてますか?
「開業」という目標はとてもある部分「定量的」なものです。資金があれば店は造ることが出来ます。資金がなければ出来ません。その資金は借金だろうが親の金だろうが物理的には同じものです。収支計画は別にやるとして、その資金の確保はどうしますか?

●銀行の住宅ローン金利が今いくらか知っていますか。住宅金融公庫で借りるといくらですか。高利貸しってどういう人を言いますか。今までローンを組んだことがありますか、それは何を買ったからですか。開業資金は何処で借りるのが良いと思いますか。

安いものでもとりあえずローンで買う人もいれば、借金は家を買うとき以外は一切せん!という人も、部屋の壁と同じぐらいのでかいテレビを激しい長期ローンで買う貧乏な若者も居ます。昔に比べて借金に対する抵抗感は薄らいでいると思います。でも何でもかんでもローンで買うような人よりも、「本当に大事な、自分の人生に関わる時しか借金はしない」と言えるタイプの方が開業には向いていると思います。家、もしくは車(でもやっぱ車ぐらい現金で買おう。それに、フェラーリ買える人はたぶんカフェ開業しようと思わないし(笑))にしかローンを使ったことはないというタイプです。

なぜなら簡単にローンを使う人は開業してからもついローンに手を出す。開業後にローンに手を出すような時は「終わり」の時か、「絶好調で税対策と新規事業拡大」のどちらかしかありませんから、よく考えましょう。

さて開業にはお金が必要です。前出の「愛人 Barかアンティークショップをパパに経営させてもらう」でない限り、空からお金は降ってきません。方法は3つ。「借金」「自己資金」「親等からの援助」。自己資金で開業できるならそれはすばらしい。あなたの本気がわかります。相当こつこつ貯めてきたのでしょう。偉いです。でも実際そういう例を私どもは扱っています。それを全額つっこむのではなく、優良な融資先をきちんと検討し低金利での借金をしましょう。

次に頭金を少し用意し残りは「借金」。ここで出てくる問題があなたの返済能力の査定、つまり「借り入れ限度額」です。「絶対返すから、俺のカフェは最高だから1億円貸して!」と言って貸してもらえるカフェ開業者は居ないでしょう。(何度も言うがそんなお金持ちはカフェを開業しない、経営はしても。)そこであなたの価値が突然銀行や公庫によって計算されることになります。すごい技術があって開業しさえすれば繁盛間違いなしで天才的な人間だとしても、頭金もなく消費者金融にローンが残り銀行に貯金もないとなればoutです。基本的にこの本では「開業に資金をかけすぎない」ということを念頭においているのでべらぼうな大金を用意しろというのではありません。せめて普通に1000万程度の借金は出来るような人生を歩んできた上で開業を語ることにしましょう。

最後に「親などからの援助」。これは手っ取り早く簡単でラッキーという気がしますがそれはそれなりに問題をはらみます。まずはよい大人が本気で開業するのに「親におんぶにだっこ」というこっぱずかしさ。次にその借り入れが嫁の親(あなたが女なら旦那の親)の場合などは今後延々と続く遠慮感。そしてせっかくの「自分の店」なのに、大抵は「金を出したら口も出す」という親の習性、心配も含まれて手も足も口も出てきます。最悪パターンはその親たちが建築をかじっている場合です。もと大工などが親戚にいるとここぞとばかり口を出してきます。あなたの理想のお店に突然そば屋の椅子を並べらられてあり、見事な欄間がほられていたり・・珍事も発生しかねません(笑)。よくよく考えましょう。自分の陣地に大将は自分一人にしておくことが大事なのです。船頭が多いと船は進みません。

具体的にはあなたが開業に値する歴史を歩んできたならば、市町村の制度融資や、商工会の融資制度、国民生活金融公庫などから800万~1500万程度の融資を受けることは可能です。そのための社会人的基本項目はすでに述べています(A-009)。事業企画と事業シミュレーションなど必要な資料を作成ししかるべき窓口に提出すれば800万~1500万程度の融資は公的機関から借り入れできるのです。そうしますと後は自己資金で数百万あれば開業は可能なのです。その自己資金をどう準備するかというのが最後の問題になります。準借り入れ的要素として厨房機器をリース契約にするという方法もあります。ただし設定期間が短いのでリース期間中の返済額はそれなりに大きくなるので微妙なところで成り立つカフェの場合は積極的にお勧めはしていません。

私は技術のある方々が一文無しでも「起業出来る世の中」でないとそれは最終的には「国益」に関わる話だと考えていますので、それを可能にする「開業資金の大きさ」と「店のシステム」と「借り入れをする方法のバランス」を考えてきました。その数字が「2000万」なのです。だから充分な数字ではなく、バランスをとった開業資金額が2000万なので店舗のデザインも少し我慢するところも出てきます。しかしこれでいけば媚びを売った店の経営をしなくても済むし、ムリをしなくても店は回ります。不足だと思うことは予想以上に儲かってからやればいいではないですか。

とりあえず「2000万」これがスタートに必要な一般的数字です。(コンテナハウス開業・延べ床面積18坪程度・厨房に一部中古品を含む状態・土地代含まず・もちろん借り土地でもOK・本人とヘルプ一人売場にもう1人の3人体制を想定しています)

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