コーチング_第3章_お店の企画_009_商品計画の具体化をしよう

C-009.商品計画の具体化をしよう
運営に実体を持たせていく要素の一つが提供する「商品」です。社会が具体的にあなたの店を評価する具体的なアイテムの一つです。充分にあなたの個性を表現でき、かつ定番の商品でも自信を持って提供できるものを具体化していきましょう。

事業計画書を書くときに、数字の部分は「結果」として考えられる数字を入れていくでしょうが、それはあくまで予想される結果であり、その結果を生み出すプロセスが存在します。そのプロセスに対して明確なビジョンを描くことが本当の意味での「事業計画」です。

「開店してどのようなメニューを提供価格はいくらで原価率はどの位で何食くらいが出るか、そしてそれが予定通り出れば売上はいくらで、80%の時はいくらで、その時の純利益はいくらなのか、どのラインから赤字になるのか?」などが解る商品計画を含んだ事業計画書を作らねばなりません。

メニュー計画を作るときに、その辺にあるカフェを思い出して、よくある商品を羅列しても意味はありません。あなたの店です。あなたの商品あってこそのあなたの店です。ここで語ることの出来るボキャブラリーの多さがあなたの商品力を表すといっても過言ではないでしょう。語ることが出来る世界が大きいということはあなたがいかにその世界を研究しているかということに他ならないからです。そしてそうでなければ実は「商品計画」など出来はしないのです。

「大正浪漫的洋食メニューのカフェ開発」だったとしましょう。大正浪漫に何を求めているのか、そこに何があるのか、その中の何を伝えたいのか?から始まり、そこでのメニューに何を期待させ、何を感じていただき、何に感動していただきたいのでしょう。そのコンセプトがあるはずです。そしてそのコンセプトを満足させる「メニュー構成」がされ、そのレシピが存在するということになります。素材や調理法までそのコンセプトは適用され細かな部分まで決め込んでいくことが出来るはずです。時価で変動する食材は多いですが、そのコスト範囲を想定していかねば事業計画は出来ません。あなたのカフェで作り上げられる空間と、オペレーションのシステムを加味した「納得価格と原価とのバランス」も考えられねばなりません。立地によっても価格は影響を受けます。

誤解をおそれず書くならば最終的には「商品価格はお客が決めます」。つまり、総合的な評価の結果としてお客は商品を「高い」と感じるのか「安い」と感じるのか「適正」と考えるのか、人によって少々幅はあるもののその判断はほぼ瞬時にお客はしています。それはとりもなおさずお客は頭の中で「商品価格を判断している」のです。その判断と店の提示価格に差があれば負の評価であれば「だんだんと客足が遠のく」という結果に繋がります。

それもこれもあなたの「本気」如何の結果です。数字を上げただけの事業計画書なら私が教えている専門学校の生徒ですら原価比率は30% で人件比率を15%にして、家賃が相場から判断して○×と設定、固定経費にはこの様なものがあり、毎月の経費は総合でこれくらいになるので、この事業は成り立ちます。とか、そんなことはすぐに出来ます。しかし、本当の事業計画書はあなたが提供するあなたの店の計画された戦略的メニュー構成の中で、仕入れ原価がこれくらいで、その廃棄率はこれくらいだから材料原価はこれだけ・・・・・。という綿密な計画の結果としての「事業シミュレーション」が必要ですし、それが出来なくてカフェの経営をしたいと思う気持ちは起きないでしょう。

本日のコーチC-009
自分自身の計画による商品計画をベースに事業シミュレーションにまで持っていかなくては意味がありません。あなたの具体的商品計画を作ってみてください。

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