コーチング_第5章_「店のデザイン」_009_厨房のライブ感が必要なときもある

E-009.厨房のライブ感が必要なときもある
個人の個性溢れるカフェが、セントラル工場で作られた冷凍食品を提供しているカフェと一緒にされるのはイヤですね。それなりに見せるところは見せて、その個性をアピールする方がいいこともあります。

作業空間(厨房)を見せるという方法があります。この意味は一般的に二つあります。客の目に触れさせることによって、勤務態度を保とうという考え方と、厨房で作っている様を見せることによって、作りたて感や、新鮮なイメージ、ライブ感を出そうという演出的要素の二つです。あまりにも開けっぴろげになりますと、比較的営業中は散らかりやすい部分まで見えてしまうようでは管理に手間を取りすぎるような事になりますし、程々の所で演出すると云うことでしょう。調理人やバリスタが真剣に働いている様子はお客の目から見ると結構かっこいいものです。そんな意味でその場で調理し、それを見せることにはかなりの意味があると考えていいでしょう。

スウィーツカフェを運営する場合やブーランジェリーカフェを運営する場合は、衛生レベルをさらに保つ必要が要求されることもあり、その場合は工房を完全区画で区切る必要が出る場合があります。その場合もガラス窓などで工夫をするなどして、演出効果を狙うのもいいでしょう。

室内デザインは、基本的に空間作りというレベルの作業と、表面の色や素材感等でスタイルを演出するというレベルの2つが存在します。それに気づいていないデザイナーもいますが、基本的にはこれは正しい考えです。同じ空間構成でも、表面の(表象の)デザインでスタイルも雰囲気も変わってしまいます。また、空間構成がきちんとなされていなく、動線や客席周りの環境的構成が居心地悪いと意味がありません。それらのバランスを考えた上で全体を構成していくべきでしょう。

一般的な個人店レベルですと、なかなか大きなスペースを借りて営業することはリスクも大きく、投下資本も大きくなるので、15坪~30坪程度が一般的な大きさだと考えられます。その場合、客席にさけるスペースを出来るだけ取るために、作業空間になかなかゆとりを出すことが出来ません。衛生作業に関係のない事務スペースや休憩場所などは、坪単価も落ちるマンションの居住用空間などをそばに借りて使った方が割安なときもあります。

本日のコーチE-001
効率を考えて計画することになりますが、最後はあなたが住む所も近くにして、事務空間などはそこで確保するなど、徹底的な効率を考えましょう。

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