比較的都心にある建物は、オフィスビルならまだしも、それが「住宅」だとしたら、建築基準法的にも「住宅」は「採光基準」などでその居住性を守られていたり、実際にそういう居住性は必要なものだ。
都心の土地の「用途地域」はそれでも比較的、敷地境界いっぱいに近いくらいの勢いで他の建物が立て込んでくる事は珍しくない。それゆえ、基準法を満足させる為というよりは、実際の居住性を鑑みて、採光計画や、通風計画、換気計画などを立てていく。
今回の都市型住宅は上記のスケッチのように、3方を隣地に囲まれていて3方向から閉じ込められる可能性の高い土地だ。それゆえ一部に平面的にも立体的にも「凹み」部分を持たせ、これを「光」や「風」が入り込んでくる為の「光庭」として設定している。
構造的には3つのコンテナに一部隙間を持たせ、そこをハイブリッド工法でつなぐ。そのままのプランで3階まで立ち上げる方法とした。