モシェ・サフディーという建築家がいる。読者達は上記の写真で見知っているかも知れない。シンガポールにあるビルだが、彼はルイス・カーンの弟子でもあり、ベースの活躍地はカナダだ。
最近作風がずいぶんと変わりシンガポールの上記の作品は「モシェ・サフディー」とは気づかなかった。なかなかどうも思いつかない画期的なビルであります。
ずいぶん昔の事だが、ティピカルな彼の作品は下の写真で、メガストラクチャーの中にユニットが差し込まれたモントリオールの集合住宅がひとつの代表作でもあった。概念的には、最近書いた「ロバート・クロネンバーグの動く家」の実現版のようにも見える。クロネンバーグの場合は45度に傾斜したメガストラクチャーが全体を支え、その成長が無限である事を示唆する概念設計であったが、それを実現化するとこのようになるのかと思わせる実施作だ。
RCで作られたユニットを「コンテナ」に置き換えれば、コンテナハウスのムーバブルハウスになる。写真からはすぐさまには解らないが、このユニット達は「メガストラクチャー」の上に乗ったり、吊り下げられたりしている。
わたくしどもが、コンテナハウスを開発して行く上でひとつのあり方としている作品だ。