ジャパンシンドロームとコンテナハウス
超高齢者社会がやってきた。ジャパンシンドロームというコトバが生まれ、世界の先進国が、やがて自分の国にもやってくる状況として、日本の行く末に注目している。
高齢者の社会福祉についても色々な施策がとられているが、老人介護系の一つの取り組みとして「高齢者のための住居」を何とかせねばならないという取り組みの中に「サービス付高齢者専用住宅」というものがある。
ある基準をクリアすると国からの補助金も拠出されるという世界でもあるが、この「基準」をクリアさせてご高齢者用の住宅を設計すると、補助金で助けて頂きながら設計した物件でもなかなかの高級住宅になり、一般的な高齢者で「年金」などが生活の糧という方にはとてもじゃないが入られる家賃ではなくなる。
国の施策は間違っているのである。補助金などいらない、ある意味ご高齢の方にはこの程度の住宅を準備してあげたいという指針はいいのだが、現実に則していなけれ施策の意味がない。事実多くの「サ高住」に空き部屋が出ている。この「サ高住」はそして「デイサービス施設」などと連携されている必要がある。ただ住まわせるだけでなく、適切なデイサービスなどと組み合わされて、高齢者の生活のノーマライゼーションに寄与し、国家の福祉予算を低減させる効果を生み出さねば本来のこの施策の意味がない。
建築としての結論。
年金や生活保護で入所する事が出来、居住生活だけでなく、デイサービスなどの老人介護も受ける事が出来る施設の開発をせねばならない。これは非常に急務なのだ。
そして、そのソリューション。
ここでコンテナハウスが登場する。このサイトをご覧になっている方々は、当社のコンテナハウスが決してバラックなどではなく、「何処までもハイエンドなものまで作り込む事が出来るシステム建築」だという事を理解して頂いているだろう。そのひとつの解として当社は量産型「サ高住ユニット」をデザイン中だ。
少々細かな要求は聞きづらいが、画期的ローコスト専用構造体に、必要で充分な機能を搭載し、年金でサービスを受けながら生活が出来る。人間の尊厳を持ちながら人生の余韻を楽しむ事が出来る居住ユニットだ。