写真はタウンハウスやテラスハウスの原型_デタッチドハウス イギリスの典型的都市型住宅様式である
現在の取り組みテーマは「低層集合住宅」。その中でも「タウンハウス」とか「テラスハウス」と呼ばれるジャンルに取り組み始めた。建築基準法上は「長屋」と呼ばれる。ちょっと前時代的なこのネーミング。それぞれの家屋へのアプローチが、共用の廊下などからではなく、独立しているアプローチを持っていることが要件だ。このテーマはかねてより取り組みたかったテーマだ。都市の周りを形成する居住地域は低層の建物が主流となる。都心ほど高度に土地を使わず、適度な空地とライズを押さえた構成で快適な住環境を保護する事も目的だ。
分断されてしまった土地を集約する事は超積極的なフォース(基本、ディベロッパーなどの開発)などがなされない限り難しくなって行く。比較的緩い使い方のサバーブスでもそれなりのまとまりがあれば「低層集合住宅」などで住環境やコミュニティースペースを確保した豊かな住環境が作れるのだが、第一種低層住居専用地域などになると、区分された所有土地同士の間にも「外壁後退」などの規制によって中途半端な無駄な空間に敷地が取られ、いよいよ狭小な住宅になるなどという、本来の目的と違う方向に規制力がかかる事になったりすることもある。タウンハウスの具体的な利点はその無駄な空間を省く事が出来る事などもその一つという事が出来るだろう。