「メタ・デザイン」という概念を当社ではざっくり言うと(大きな概念的要素)という意味で使い、反意語は「コンタクト・デザイン」とし、(細やかに最適化させるための要素)という使い方をしている。
「メタ・デザイン」は「概念形成ツール」として理解するには次の4つがセットとなった概念と考えられている。
- 抽象概念レベル(抽象概念・言語・手段的思考の構造と限界を理解する能力)
- 図解と位相幾何学的思考(位相幾何学的な理解に支えられた、図像的な思考とデザインの使用)
- 手順を示す(手続き型の)デザイン(ゲームやロールプレイ、さらには手順を示す様なデザイン・アート・建築のように、手順を用いることで現実性を創造すること)
- 発生/出現(絶対的なコントロールの欠如と、意図しなかった結果や予期しなかった結果を利用する能力)
コンテナハウスにおける「メタ・デザイン」の要素のチカラは大きい。思想的な部分を置いて、スケールなどの物性だけにしぼって考えてみると「定められた枠としてのサイズのルール」これがまず一つの規範である。
その次に「Logistics_container」としての役割を果たす為の「緊結ルール」のための「固縛要素としての装置ルール」という規範が存在する。あとは「コンテナが持つべき強度」の規範があるが、「建築用」として開発しているため、ここは別のルールを適用する。建築用ルールを適用しても「Logistics_container」としての強度は保っているために問題は起こらない。
20FEETサイズは2438mmX6058mmX2591mm_又は、2438mmX6058mmX2896mm。40FEETサイズは2438mmX12192mmX2591mm_又は、2438mmX12192mmX2896mmという主な4つのスケールが主なスケールということになる。これを当社では「メタスケール」と呼ぶ。
メタデザインとしてのこのメタスケールは言うなれば「共通言語」だ。上記を仮に順番にA,B,C,Dという名前をつければA<仮>と呼ぶとすると、そのA<仮>は世界中でA<仮>があるスケールを指すこととなる。
A<仮>は2A<仮>を並列状態の20FEETコンテナとするならば、低めの20FEETコンテナが2つならんでいる様子を指すこととなる。
共通言語の要素を根本に持っている事の強みは実は計り知れない。そのことには少しずつ入って行こう。
実は「メタデザイン」はコンテナのこのサイズの事だけを言うのではない。何かをデザインして行くときの鳥瞰的規範の事も指している。つまり、個々のデザイン案件に適用される「コンセプト」のことでもある。
当社のコンテナシステムはツリー構造ではなく「セミラティス」構造を目指して作られている(デザイン概念のことで建築としての「構造体」の話ではありません)。
それは「メタデザイン」が本来持つべきデザイン構造だからです。
もちろん都市もツリー構造ではなくセミラティス構造である事はすぐに理解出来ます。
メタデザインの思想構造は実はコンピュータでいうところの「OS(オペレーティングシステム)」に似ていると考える事が出来ます。当社のコンテナハウスには当社のメタデザイン(OS)が作り上げられているのです。そしてそれは汎用性のある部分です。当社のは言うなればLINUXのように開放されたオペレーティングシステムとして構築しようとしています。
つづく(2020/04/06)
メタデザインとコンタクトデザイン