コンテナハウスのABC

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コンテナハウスについてのABCを時々繰り返し書いておきます。

1.当社のコンテナハウスは中古コンテナの改造ではなく、建築用に開発したコンテナをその度に製造しているオーダー型ですので、建築基準法をきちんとクリア致します。

2.都市計画区域外で「建築確認申請」が必要でない地域が存在しますが、基本「建築確認申請」が必要ではない建築物は存在しませんので、建築確認申請をいたします。・・・・なので「建築確認申請というのは必要ですか?」と聞かないでください。

3.中古じゃなく新造である事に起因するものかどうかわかりませんが(本当は起因しないと思っていますが)、当社の建築は基準法を守り、それ以上に使われる方の事を考え、それなりの仕様の建築物として作りしますので、常識をはずれたような価格で提供する事は出来ません。—–つまり、坪28万(どんな家ですか・・・・・)で出来るとか、そんなTVコマーシャルのような価格では出来かねます。大体60万/坪〜200万/坪(爆)です。コストダウンには常時取り組んでおりますので、ここ数年は製造努力によりまして、円安傾向にも負けず、ダウン傾向を続けています。

4.当社のコンテナハウスは全国で施工を可能にしています。離島にも臨んでいますが、その場合、完成させたものを船にて運びますのでコンテナが乗せられる船が出ている島が限界施工域でございます。

5.国外施工も可能な場合臨んでいます。ご相談ください。モンゴルには行きたくありません。(爆)

6.「準耐火建築」をノーマルでクリアします。

7.「耐火建築仕様」も出来ますが、ビジュアルで「コンテナテイスト」を望む方はムリです。(耐火被覆でコンテナには見えなくなってしまいます)

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この場所にとどまっていたかったら、全速力で駆け抜けるのよ!(不思議の国のアリス)

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上記スケッチは、いつか作りたい当社の研究開発施設のスケッチである(爆笑)。建築の研究施設が無いようにも見えるが、そんな事はない。しかも割とこじんまりしている(爆)。建築とは「あらゆる棲息活動」の事である。したがって人生そのものが建築なので、どこにいても建築の研究は出来る。「物理学や技術を背景にした文学」だと信じているので、そうだ、図書館はやはり作りたい。

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不思議の国のアリスに登場しそうなこの空間は、例の4階建ての建物の中にある。

空間は実は「機能に縛られなくてもいいのではないか」。とでも言いたいようなこの空間は、実在の空間である。
でもなんだかカッコいいのでこんな感じの家作ってくれませんか、という方が時々いらっしゃる。

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世の中を全速力で駆け抜ける事によってこの空間にとどまる事が出来ます。

謎なこの言葉は、常に全速力で駆け抜ければ、その場に居続ける事が出来るという先端の意味を指すのだろうか。
「がんばらない生き方」とはまた別の生き方のようである。

ヘビーメタルと、いわゆる一つの存在のあかし。コンテナハウス

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束縛という言葉の反意語は自由だ。また、全ての色(イロ)に「補色」という、コトバにおける「反意語」のような逆説色が存在する。カラーサークル(色彩環)では、ちょうど180°反対側に位置する色同士だ。そしてそれらはお互いの言葉や色を補足し、その意味を深く掘り下げるきっかけや、加速させるアクセラレーターとなる。空間の表現においても、その効果と手法は成り立つ。

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鉄壁の守りと解放。きわめて反意的なこのコトバは、情念の緊縛と解放が紙一重である事を示す。

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守りと解放は常にアンビバレンツな空間として存在する。

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ヘンゼルとグレーテル。欧州の森が好きだ。樹影深きその結界にも似た明と暗、善と悪、光明と暗闇、暴露と隠密、解放と禁固、爽念と邪念、攻撃と守備、フカイフカイモリノナカカラデテイクノハイマダ。

存在とは、反意的な拮抗空間の中にある事を納得させる。

ヘビーメタルとコンテナハウス

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昨今の草食男子のことは知らないが、私どものボキャブラリーとして男子たるもの「ヘビメタ」と「ブラック」、「バイク」と「自由」を愛し、そのことを「ROCK」と言う。(爆笑)

鉄のように重たく、冷たく、時には熱く、固いものが好きだ。(爆笑)

ただ何となく、ガレージの中に置かれた「不思議」なものたち。この「モノ」に潜んでいるボキャブラリーこそオトコの本質を物語る。「モノガタル」という言葉が持っているニュアンス。それこそ「モノ」の裏に潜んだ「オマエのホンシツ」なのだ。

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ガレージに置かれる「モノ」は、雑然と置いてあるようで実はきっちりと「機序」が存在する。「ヒエラルキー」と呼ばれるこの機序は、「ダイジナモノのジュンバン」のことである。「あなたの頭の中、胸の中に存在するダイジナモノのジュンバン」はあなたの人生の結節点で決断のトリガーにもなる。

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「黒い色は」「色がない」事を示す。色がない事は「全方向」を指し、方向を定めず走り出す。

それがROCKであり、「コンテナハウス」だ。

砂・そのデザインとコンテナハウス

当社の若いデザイナーがデザインした「Rの壁」に使われたガラスチューブと「砂」。砂の種類によってなにがしかのメタファーが表現されている。これは診療所の内部にある壁であるが、その診療所は別所で7年間診療を行ってきたが、移転をし、新たな診療所に移転する。その移転先の新診療所の壁のデザインである。過去の7年間の診療の時間を「砂(砂時計)」と地層のような「重なり」で表現しているようにも見える。自然素材にこだわったこの診療所では化学成分を出来るだけ持たない建材で作り込んである。白いインテリアの中にこの壁だけが「自然」の素材の色を持っている。

砂もガラスも、表現を変えれば違った見え方をしてくる事を知らせるデザインでもある。地層をガラスチューブで切り取ればこのようなサンプルを作れるかも知れない。その事を設計家たちは知っている。なぜなら地質調査時のボーリングをしたときの「地質見本」で記憶があるからだ。

コンテナボックスも、連結をし、積み上げ、空間に機能を与えれば違った見え方がしてくる。輸送用のボックスが建築空間に変わってくる。そしてより完全に建築基準法をクリア出来るようにシステムアップして、製造環境を整え、使用材料を遵法化し、構造的な最適化をしていけば「システム建築」となる。

見る場所、立ち位置、考え方、使用方法の転換は、「モノ」に新たな側面を作り出す。

少し話をしよう(コンテナハウス)_メタデザインについて

「メタ・デザイン」という概念を当社ではざっくり言うと(大きな概念的要素)という意味で使い、反意語は「コンタクト・デザイン」とし、(細やかに最適化させるための要素)という使い方をしている。

「メタ・デザイン」は「概念形成ツール」として理解するには次の4つがセットとなった概念と考えられている。

  • 抽象概念レベル(抽象概念・言語・手段的思考の構造と限界を理解する能力)
  • 図解と位相幾何学的思考(位相幾何学的な理解に支えられた、図像的な思考とデザインの使用)
  • 手順を示す(手続き型の)デザイン(ゲームやロールプレイ、さらには手順を示す様なデザイン・アート・建築のように、手順を用いることで現実性を創造すること)
  • 発生/出現(絶対的なコントロールの欠如と、意図しなかった結果や予期しなかった結果を利用する能力)

コンテナハウスにおける「メタ・デザイン」の要素のチカラは大きい。思想的な部分を置いて、スケールなどの物性だけにしぼって考えてみると「定められた枠としてのサイズのルール」これがまず一つの規範である。

その次に「Logistics_container」としての役割を果たす為の「緊結ルール」のための「固縛要素としての装置ルール」という規範が存在する。あとは「コンテナが持つべき強度」の規範があるが、「建築用」として開発しているため、ここは別のルールを適用する。建築用ルールを適用しても「Logistics_container」としての強度は保っているために問題は起こらない。

20FEETサイズは2438mmX6058mmX2591mm_又は、2438mmX6058mmX2896mm。40FEETサイズは2438mmX12192mmX2591mm_又は、2438mmX12192mmX2896mmという主な4つのスケールが主なスケールということになる。これを当社では「メタスケール」と呼ぶ。

メタデザインとしてのこのメタスケールは言うなれば「共通言語」だ。上記を仮に順番にA,B,C,Dという名前をつければA<仮>と呼ぶとすると、そのA<仮>は世界中でA<仮>があるスケールを指すこととなる。

A<仮>は2A<仮>を並列状態の20FEETコンテナとするならば、低めの20FEETコンテナが2つならんでいる様子を指すこととなる。

共通言語の要素を根本に持っている事の強みは実は計り知れない。そのことには少しずつ入って行こう。

実は「メタデザイン」はコンテナのこのサイズの事だけを言うのではない。何かをデザインして行くときの鳥瞰的規範の事も指している。つまり、個々のデザイン案件に適用される「コンセプト」のことでもある。

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当社のコンテナシステムはツリー構造ではなく「セミラティス」構造を目指して作られている(デザイン概念のことで建築としての「構造体」の話ではありません)。
それは「メタデザイン」が本来持つべきデザイン構造だからです。

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もちろん都市もツリー構造ではなくセミラティス構造である事はすぐに理解出来ます。

メタデザインの思想構造は実はコンピュータでいうところの「OS(オペレーティングシステム)」に似ていると考える事が出来ます。当社のコンテナハウスには当社のメタデザイン(OS)が作り上げられているのです。そしてそれは汎用性のある部分です。当社のは言うなればLINUXのように開放されたオペレーティングシステムとして構築しようとしています。

つづく(2020/04/06)
メタデザインとコンタクトデザイン

事実建築可能なコンテナハウス

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お蔵入りの案の数はその数、3000プランを超える(爆)

希望通りのプランを立てると概ね予算をオーバーする。それだけクライアントも希望が膨らんでいるということだろう。このプランは20FEETX6本に40FEETX2本のプランだ。延床面積140㎡。価格は2600万〜程度。リーズナブルだと思う。誰もこんなプラン実現出来ないのに・・・・・・。

アルマーニA|X原宿(現在ストリーマーコーヒー)は2000万オーバーだが、あれは特殊サイズで輸送費に余計なコストがかかり、おまけに延べ床面積はこの1/3に満たない。つまり坪単価は200万に近い。上記のプランは60万/坪程度である。この建設費高騰の中、当社は上物は安定した価格で提供している。(基礎などはやはり高騰してしまっているが・・・)。上物が高騰していない理由はその生産システムにある。

この計画はそれでもスケールダウンして計画は続行中である。

卒業

卒業を待たずに、学生が当社の仕事を手伝ってくれていたが、本日が卒業式ということで、午前中は仕事を手伝って午後の卒業式に出かけて行った

「卒業おめでとう」

「卒業」というコトバの響きはなかなかいい。
ある一定の事を成し遂げた感覚、また旅立つ感じや、未来を彷彿とさせる感じ、あるいは一生懸命に勉学に勤しみ、課題をクリアし、パワーを付けて来た自分の歴史、そしてこの場所にやって来た。しかしながらここは到達点ではなく、新たなスタートの日であり通過点である。

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人はいくつもの通過点や結節点を通過しながら生きて行く。後悔することや悩むことも多々あるが、概ねどんな経験も役に立たないことは無く、未来に何かを置いてくれる。その繰り返しが人を育て巾を作って行く。

特に若い人たちは素敵だ。未来そのものだ。建築家としての卵さんたちが今日は何人も旅立つ。建築は総合芸術であり思想の体系でもあるので、醸成するには時間もかかるがそれだけやりがいもある。こっちだろうか、あっちだろうか、いろいろと試行錯誤しながら、到達点そのものはなかなか見えないけれど、その振幅はだんだんと小さくなり、着地点のイメージが固まって来るような、漸近線の到達点のような感じだと私は思っている。もちろん人によってその到達点は違い、その違いが思想の違いだ。

その本日卒業学生はもう「担当物件」を持っていて日々格闘してくれている。明日を担う若いチカラは、卒業を待たずして育っている。

ずっと支える。もっと役立つ。コンテナハウス。

東北の震災が起きたとき、仮設住宅をコンテナハウスで作りませんか?という働きかけを一生懸命行った。結果的には仮設住宅ではなくいくつかの建物で作りはしましたが、仮設住宅は扱わせてもらえなかった。提案としては、この震災はきっと長い仮設住宅生活になるだろうし、一般的な仮設住宅はそのまま廃棄になるので、コンテナで作り、やがていろいろと整備が整って来たら、仮設住宅として利用しているコンテナも使い、移設してゆっくり過ごせる住居に拡張リモデルしてはどうだろうという、一過性にとどまらず、住民の為に役立つ提案をしたりしたのですが、なかなか国や行政のシステムを越えることが出来ず実現出来なかった。

ずっと支える。もっと役立つ。コンテナハウス。
どこかのキャッチフレーズだけど、コンテナハウスにぴったりだ。

移設も出来、拡張も出来、逆の減築も出来る。その躯体は頑強で何十年も使え、組み替えすら対応出来る。

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どこにもないコンテナハウスのデザイン

コンテナで何か建築物を作りたいと願う意味。

その1.単純にローコストを狙う
その場合、中古コンテナを使ってコンテナハウスなどを作っていらっしゃる業者様もいらっしゃるのでそちらに行かれた方が多分目的は達成出来ます。別の意味で当社は中古コンテナの改造は行ってないので、当社の製品は金額面では多分「中古」コンテナハウスより高価だと思われます。ま、しかし新造コンテナでJIS鋼材仕様なのでしかたありますまい。

その2.どこにもないデザインでコンテナハウスを作りたい
なぜあなたがコンテナハウスに住みたいのかわたくしどもにお伝えください。その意味を理解してあなたの為のコンテナハウスをデザインします。

時々このブログサイトに中にコンテナハウスが持つデザイン的コードの話を書いています。コンテナハウスがもともと持っている裏に張り付いたイメージの話のことだったりします。皆さんとコンテナハウスのデザインを行っていると、実はわたくしどもでは気がつかなかったイメージを抱いていらっしゃる方がいらして驚いたりしています。

人々は実は生まれながらにして「デザイナー」なのだと思う。イメージを膨らませて、ある世界を構築する力を持っている。ただ、わたくしどもは少々建築物を作る為の技術や方法について実際に研究してきたので、そのイメージの実現方法についてはプロとして対応が出来ます。それはあなたのイメージを実現する方法をより知っているということです。

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ちょっとどこにもないコンテナハウスを作ろうとし、それを日本の建築基準法に合致させ、きちんと対応しようとするとこのような構造解析をしなければならなくなりますが、それをやるのがプロでしょう。

ここへいく為の一つのプロセスが上記の構造解析。

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