SUPER_COMPUTERとコンテナ

サーバー用筐体としてコンテナハウスは注目されている。

それを始めたのはgoogle。コンテナ40FEETの中に最大1,160台のサーバが収納可能とし、実装後に搬送も可能である。データセンターを作る為には今まで建築物の中に格納する為建築の工期が1年以上もかかっていた。

googleのコンテナに格納されたサーバーは、建屋の中に置かれているが、理想型としてコンテナそのものを格納本体として、拡張、入れ替え、など臨機応変にデータセンターを構成出来る。

一般的サーバーでもそうだが、東京工業大学のスパコンをコンテナに格納したものがこれ

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油浸(冷却油)につけ込まれたスパコンが収まっている。

このような場合、実はコンテナは「建築確認申請」を必要としない。それは、非常時以外人が入る事はない「居室」ではなく、機械を入れる為の「容器」という考え方が成り立つからだ。建築としても成り立つコンテナだが、この場合はコンプライアンス上も問題ないので「建築確認申請」を出していない。

法第2条第1号に規定する貯蔵槽その他これらに類する施設として、建築物に該当しないものとする。というジャンルが適用される。
プラント系コンテナハウスの場合もこれが適用可能なものは多いかもしれない。

国土交通省の見解はこちら。  国土交通通達

コンテナは海を越えてやってくる

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コンテナの工場はすべて海外だ。

中国、韓国そしてタイ。最大の供給国は中国。それぞれに特徴があり使い分けています。
コンテナが持つシニフィエ(意味内容)には多くの言語が隠れています。それゆえ様々な人々が「素材」としてコンテナを色々なものに利用したいという欲求に駆られてくるのだろうと思います。

カタチあるものをデザインすると、そのモノにはある種のコード(言語コード)が含まれて行く事になります。建築家やデザイナーはその形態言語を読み解きながらデザインをして行くのです。

コンテナというコトバにいったい何が含まれているでしょう。横浜や川崎の海岸線に積まれたコンテナを見て何を思いますか?海を渡って届いた荷物。食材だったり、機械の部品だったり、衣料品だったり、怪しい荷物だったり、そのコンテナにはある事業家の夢が詰まっていたり、明日の渋谷に賑わいをもたらす、カッコいいトレンドの服が入っていたり、その積まれたコンテナの陰では反社会性力自身の戦いが行われていたり(考え過ぎ?)想像する方によってとても様々な情景が浮かぶのでしょう。

クライアントの希望を聞きながら住宅や商業施設や、プラント系のコンテナなど様々なコンテナ建築をデザインして行きますが、設計され、製造されたコンテナは「海を越えて」やってきます。なんだか少し面白い感覚を覚えます。時代は今やインターナショナルですが、建築の仕事というのは、設置される敷地の状況や地域の特性に合わせてデザインされて行きます。

Think globally, act locally.

というコトバがあります。時代はまさにそういう状況になり、世界的視野で物事を考え、地域の事を重んじながら実際に動かないと時代に即応した結果を得る事は出来ません。

コンテナが海の向こうから運ばれて来る度にその事を思い出しています。

スマートコンテナを支える構造体

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例えばこのコンテナは「ラーメン構造」という(剛構造)という形式で作られています。ISOコンテナとは違った構造形式です。柱と梁が溶接で十分な強度で接合されている為、柱と梁のみで強固なボックスを構成しています。当社のコンテナは基本的にはこの構造方式をとっているのです。

この構造方式をとると、窓や出入り口が好きなところに取る事が出来ます。壁を構造としてカウントしていないからなのです。このガラスのコンテナはTBSの赤坂サカスに設置されています。時には飲食店に、時には車のショーケースにと季節によってその用途が変わっています。用途が変わるたびに、システム設計されているこのスマートコンテナの場合、出入り口さえ場所を変えたりしながらその時の動線に合わせてその取り付け位置すら変更可能なのです。

稼働に加え、プラン変更なこのコンテナ、ガラス張りなので少々お値段は張ります。

スマートコンテナというジャンル

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当社では、今までにない発想で作られ、ある種の新たな世界を作ろうとしているコンテナで、「輸送」は一つのキーワードにはなっているものの、「運ぶ為のキャリア」を超えたコンテナを「スマートコンテナ」と呼んでいる。当社の場合、おおむねそれは「建築用」ではあるが、建築基準法上の「容器」の概念に属し、「建築基準法」の縛りを受けないものも含まれている。

「容器」にあたるものは、「サーバールーム」・「蓄電池収容型ハイエンド筐体」・「プラント型で非常時以外、人が入らないもの」などがそれにあたる。これらは建築基準法の縛りを受けないのでISO型コンテナでも対応が可能であるが、結局のところそれなりにISOコンテナとは違ってくるので、やはり最初からその用途用のものをデザインして製造している。

建築でありながら、平屋で小規模のもの(4号建築用)のローコストバージョンも実は今開発している。きわめてISOコンテナに酷似しているが、建築基準法37条をクリアする「主要な構造体はJIS鋼材」を使った4号建築用躯体である。そのような開発は他社にはなかなか出来ないであろう。コンテナを知り尽くし、製造環境を整え、海外に赴く事を厭わない性格と不屈のデザインマインドに包まれなければ、ここへはたどり着かない。

コンテナの可能性と遵法性

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コンテナを使って○×に利用するという発想。その事自体は悪い事でないし、むしろ一つのアイデアとして面白い発想です。私どもも、かつてはISOコンテナを改造して楽しんでいた。今ある不用のものを使って新たな命を吹き込む事も「エコロジカル」な思想の代表格という事は出来る。また、ある意味「コンテナを利用してこんなものを作っちゃた!」というのも驚きの一つとして存在する世界だ。

しかしながら、人の命や財産を守る空間として存在する建築には、法治国家日本として、その安全性の水準を高く守らねばならないという責務があり、それが「建築基準法」というカタチで存在している。コンテナであろうが、何であろうが人が生活したり、活動したり、それらの拠点とするものは「建築」と認識される。具体的なポイントは設備系の繋ぎ込みだ。(電気設備・給排水設備)。生活のベースとなる「インフラストラクチャ」が繋がれていれば、継続的に使う為のもの=生活拠点・活動拠点=居室=建築物。という考え方だ。なるほど、国土交通省も色々考えて「継続的に使っている証」とは何かを考え抜いてみたのです。そしてその事は割と説得力があるように聞こえます。

国としては「建築物とは何か」を明確にして世に向かわないと、いい加減な対応になってしまうから重要なポイントだ。では、そのような使い方「継続的に居室として使っている」場合は「建築物」である。と認識されると「建築物なので、国内の法律である<建築基準法>を適用します」という事になり、基礎を作って緊結しなさい。また使用する材料については、建築基準法第37条によってJIS材またはJAS材、または大臣認定材料を使いなさい。という法律が適用される事になり、建築士にある程度まかされた「4号建築」の場合もその建築基準法第37条は外された訳ではなく、建築主事の裁量にゆだねられるのでしょうが、この法律の縛りは残るのです。

ISOコンテナは日本国内では作られておらず、すべてのISOコンテナはこの建築基準法第37条を外れる事になります。ここが問題なのですが、担当の行政の「建築主事」がOKを出せば大丈夫です。そしてこれは「行政」によって結論は違います。我々が「業」としてコンテナ建築を進める時はこのファジーさは命取りです。それゆえISOコンテナで建築を進める事はやめました。ビジネスとしては危険すぎるのです。建築主事が常に「OK」を出すものでなければならないのです。それを分かっていらっしゃらないコンテナ改造屋さんは未だに「誰がISOコンテナを使うと不法といっているんだ」などと、子供のような事を申されます。

我々は唯一の回答である「常にOK」でなければプロフェッションにかかわるのです。それゆえ必ず建築確認申請」を通る躯体を開発致しました。開発するという事を決めたトリガーは、構造形式もあるのですが、決断した最後の一点は「建築基準法第37条」なのです。それをクリアーした躯体は実は、国内であればすぐに可能ですが、それを国外の「コンテナ工場」で製作するということにするにはハードルがいくつもありました。
そのハードルについては語りません。そこは実はPAT.を取るよりも苦労した部分で、まさにこれが「肝」の部分だからです。物理的にもこのハードルを最初から超えようとすると「5年」はかかります。今更20年間の努力をしながら当社を追いかけるのは一般的に大変です。そしてその事は「参入障壁」そのものです。

オンリーワンのナンバーワンを目指して走り続けます。

コンテナハウスの真髄 本当の事を話そう

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現代コンテナ建築研究所は 、コンテナハウス・コンテナ建築・コンテナ住宅・コンテナショップのWEBです。コンテナハウスに関する現在の正しい知識を反映させたWEBとしても信頼と独走のWEBです。

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ISO海洋輸送コンテナは「建築に利用する」には面白い素材だと多くの方が考えますが、構造体が「壁パネル構造体」であることや、鋼材がJIS鋼材(建築基準法第37条)を使っていない事などから、現実にはISOコンテナは鉄骨の構造体として日本の建築基準法をクリアする事は真の意味では非常に難しいと考えられます。比較的判断を建築士に任せられた「4号建築」の世界でも「建築基準法第37条」は外されている訳ではなく、JIS認定材の問題はクリア出来ている訳ではありません。4号建築で比較的面積も小さいので可能かもしれないということは出来ますが、(面積も法的に規定されています)「4号建築だったら出来るぜ」っていうのも建築としては、みそっかすみたいで悲しい話です。

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4号建築の場合でもそこから先の判断は「建築主事」が決める事となりますので、建築士の技量と建築主事の裁量ということになり、明確な事は申し上げられません。ただ、製造過程も製造工場も建築士が管理していなかった、何処の工場製だかも分からないISOコンテナの中古のハコに、建築士がどれだけ積極的に責任が持てるのかという事を考えると、中古のリユースという現代的要求を建前にしたとは言え、コンプライアンスというコトバに大きな意味が生じている現代に、積極的に使いたくなる方向性にあるとは言いがたいと当社は考えています。

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しかし、それでもなお、「コンテナというモノが持つ概念は捨てがたい魅力を持っている」のです。建築が今までの歴史の中でなかなか獲得出来ないでいた特質を持っているのです。そこで、「日本の建築基準法をクリア出来、ISOコンテナとしても認められる、建築構造用コンテナを開発」し対応しています。研究すればするほど、コンテナハウスには実は大きな魅力が隠れていたのです。それはデザイン的なビジュアルにとどまらず、そのロジスティクス性、すなわちサスティナブル性へと繋がるその特質は、中古コンテナが持つ独特の魅力(謎)を超えて、新システムの建築用コンテナを開発する魅力を持っていたのです。

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コンテナは建築ではない、固定資産税がかからないなどという議論こそようやくなくなって来たように思います。コンテナは建築ではないのではなく、建築としての用途に使うものは「建築」であり、そして「建築」と考えられるものには建築基準法が適用されるのです。
「流通の過程」としてコンテナを使っているものはコンテナであり、建築ではないのです。「流通の過程」にあるかどうかは「設備(電気給排水)が繋ぎ込まれているかどうか」が大きなポイント(国土交通省通達)になりますが、そんな議論にわたくしどもを引きずり込まないで、先に行かせてください。

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相変わらず、海洋輸送用コンテナの改造建築があちらこちらで横行する中、わたくしどもはその事を誹謗中傷するなど、興味はありませんが、当社はそのグレーな世界を離れ、建築用コンテナを開発して可能になったコンテナハウスの世界をここでご紹介しています。法を守り、造り出せる世界の中で、最も大きな特徴は「ロジスティクスを内包する建築」という特質です。ある意味、メタボリズム建築なのです。また、「コンテナ」というコトバが持つシニフィエの多層性の中にあなたが感じるデザイン的魅力も多くあるのでしょう。当社はあなたの為に、それらを引き出すデザインをプロフェッションをもって応えていきます。

当社のコンテナは、建築基準法の建築の安全性を確保する為の基本的部分第37条をクリアします。JIS鋼材である事を確認出来る証明書(ミルシート)が出せるオリジナル設計のコンテナ構造体です。

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その鋼材を国土交通大臣認定工場(Rグレード)で当社指定の設計内容で溶接加工し製造しています。鉄骨造の命は「溶接工程」です。グレードは必ずしも要件ではありませんが、大きな目安になります。溶接工は免許制度です。基本的にクリアすべき事なので、あなたが相談するコンテナハウス屋さんにそれが出来ているかどうかお尋ねください。役所の建築指導課などでもその遵法性をお尋ねください。わたくしどもは正しい品質と高度で繊細なアーティスティックな製品をお届けします。

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それゆえ、当社のコンテナは上場企業などのコンプライアンス企業にも安心してご採用頂いています。コンプライアンスがますます当たり前の時代になる事は間違いない事実です。グレーなものは使えない時代となりました。

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生きる力

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住宅は、人類がヒトとして棲息し始めてから「シェルター」というカタチで生まれてきた。竪穴式住居とか、横穴式住居というのがその原点だ。ヒトは樹影深き森から出てきてその結界の外に棲み、自らディフェンシブな空間を創造してきたのだ。

安全と安心をもたらすその空間は、疲れを癒し、安らかな睡眠を得、そして「生きる力」を再生させる。建築空間の原点という事が出来るだろう。

鋼製のハコ、コンテナハウスは地震にも強く、風にも強い。現代技術は夏の焼け付く暑さからもしっかりと断熱し、冬の凍てつく寒さからも熱を奪われない仕様とする事が出来、ビジュアル的には「暑さ寒さは大丈夫なのだろうか」というイメージからほど遠い断熱性能を持つ。

事実、南は石垣島から、北は札幌まで「安全と安心をもたらす空間」を作ってきた。

コンテナハウス@TBS 赤坂サカス

TBSの局舎の前「赤坂サカス」では季節ごとにいろいろなイベントで賑わっています。その赤坂サカス広場に「コンテナを使ってイベントをやろうと考えている。」という相談が舞い込んできたのは2013年の3月頃でした。
今までも「プレファブ建築」を使ってイベントごとに建てては壊し、建てては壊し、の繰り返しだったらしいのですが 「もったいない」「予算が厳しい」との理由で使い回しが出来る方法はないものかと考えての相談でした。

ポイントは「2階などに増築出来るのか」、「組み替えは出来るのか」という点でした。2階はそれを想定したメンバー部材を使っていれば可能です。組み替えについては構造的なピンジョイントの部分での組み替えなら可能だし、もっと複雑な組み替えを希望するのなら、それなりのシステムにすればいい事でした。ただそのシステムは少々コストもかかるので躯体については素直な組み替えだけという事になりました。

ただし、「イベントによっては入口やガラス窓位置を変えたりしたい」という要望は残り、実は赤坂モデルは「建具がどの場所のものとでも入れ替えが出来る」という「建具入れ替え可能システム」として作られています。したがって建具は一つのモジュラー設計になっており、そう簡単ではないけれど、現在ガラス窓の部分が今度は「出入口」にしたりする事が可能です。全ての開口部についてそれが適用されています。その事によるコストアップは1000万を下らないでしょう。意味があったかどうかは私どもの判断する部分ではないですが、事実今度スケートリンクの冬バージョンでは「入口が全て反対側になる」という事ですから役には立っている訳です。

そんな訳で下記のような設計図書が作られました。勿論肝の所は分かる図面ではありません(笑)今回はこれらを20FEETで作り、11台をイベントに合わせて組み合わせるという事になりました。面倒なのはこれらを「仮設の許可申請」で申請するという事です。

世の中には間違った認識が蔓延っておりまして「仮設」で建てると簡単に建てられるかのように思われている風潮があります。でも建築基準法を守らなくていいという事ではないので「建築確認申請」はそれはそれでおこなわなければなりません。ダブルで申請です。とりあえず話をすると長くなるので「仮設」とはある種の規範に沿ってなければやらせてもらえないし、基準が甘くなる訳でもなく、申請はダブルで面倒になります。しかし、TBSの場合、事実イベントとしての「仮設」なのでそれを出さねばなりません。

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今回の赤坂サカスのコンテナは今までの「プレファブ」と雰囲気を変えたかったらしく、「ほぼ全面ガラス張り」が要件でした。当社のコンテナは「ラーメン構造」なのでそれが可能です。

そんな訳でやがてガラスの箱はでき現場に運ばれてきました。

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コンテナ型プラント

「こんな事が出来るでしょうか?」

というお客様からの相談から広がった世界も多いのです。理論的には考えつくけれど、何処にそんなニーズが広がっているのか我々の知識や経験からだけでは引き出して来られない世界もあります。

そんな世界の一つとして、ある法人の「技術者」から相談の電話がありました。
「あるプラント」を工場でコンテナの中に組み込み、それをそのまま運び、「建築」として設置出来ますか?
「あー。そうですね。はい、基本的には出来ると思います」

そうやって、コンテナ型プラントProjectは始まった。

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今はアラブ首長国連邦に設置されています。
中身はちょっと語れません。

この実例は実は多くの応用編がある事を予感させます。
「設置した後は建築として認められるもの」である事を望まれる場合は当社のシステムが万全でしょう。人が概ね入る事のない場合「容器」という考え方があります。その場合「建築」ではないという考え方が適応されますので「建築基準法」が適用されません。その場合は少しコスト的には有利な作り方がありますのでご相談ください。

当社の場合、その場合でも「中古のコンテナ」を使う事はありません。管理された環境で「新造のISOコンテナ」でニーズにお応えします。

BIZ向け移動体建築

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同じ事業コンセプトで10年も20年も事業を続けて行く事は現代社会では困難ですね。社会環境は日々変化し、経済環境も日々変化して行く。事業主はそれに巧みに対応しながら事業を推進して行かねばなりません。しかしながらビジネスを実際に行う「立地環境」も含め、環境が劇的な変化を遂げ、あるいは長い時間の間に徐々に変化をし、結果的に大きな変容をし、当初の環境とはちがったものとなり、現行のビジネスとのマッチングが悪くなるケースは多いと思います。

そんなとき「不動産」である「建築」は一般的には「不動」のもので、やり替えは効かない。一般的な方法は「業態を変え同じ場所で追従する」か「マッチングの合った他所へ移る」という2択となります。現代のそれなりの資本以上でビジネスをこなす場合、個人店主の店とは違い、多店舗あるいはFCで展開するようなビジネスの場合、時代とともにマイナーチェンジを繰り返しながら時代性とのマッチングは取るものの、劇的な変化をする事は逆にその事業スケールから難しいと考えられます。

ある種の業を守りながら進展させて行くとき、分かりやすい唯一の可能性は「移転」ですね。例えば、年間50店舗などという新店展開をする多店舗事業であれば、常識的にその半数くらいの店舗数の採算の悪い店は「閉店」させ、次の展開を目指します。

このとき「閉店」は「解体」を意味します。それはすなわち「償却」の対象となります。もし「移設」出来るなら意味が大きく変わる。「解体」ではなく「移設」となると、極めて効率的な資本の保全が出来るのです。机上の計算では建築物の再生率は70%。移設費用を差し引いても60%。新規店舗を40%の費用で出店出来るという事に等しくなります。これ以上語る必要もないでしょう。BIZ向け建築としては、構造体として不向きなものでない限り、このシステムを選ばない理由がなくなるのです。

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移動する事を前提にデザインされた「CAFE」プロジェクト

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