コンテナハウスのデザインコード

コンテナハウスのデザインコード

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デザインのコード (code)      記号・暗号・規約などと訳せば意味は分かるだろうか。

デザインのモード(mode)      見せかけ、道、外観、マナー、ショー、モード

デザインのノード(node)    接点・結節点・節

デザインのオーダー(order)            秩序・指令・順位・体制 などと言えばニュアンスはわかるだろう

デザインされた空間であるかどうかを見極める超重要語句である。

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どのような方向であろうとこれらの語句で空間を見たとき、
それらにある一定の「機序」があれば
明らかに「意思」が入った空間である事を理解出来る。

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コンテナハウスであろうが、コンクリートの空間であろうが
それらをコントロール出来たとき
ある種の「驚き」や「感動」、あるいは「意思」を伝える事が出来る。

私どもは「デザインされた空間を作る」を目指している集団です。
コストコントロールをしながら、リーズナブルなデザインされた空間を作ろうとしていますが
貨幣的な価値の意味合いで「安い」ものを作るとしている訳ではありません。

ヘビーメタルスタジオ付コンテナハウス

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写真はアルマーニイクスチェンジだが、ヘビメタの雰囲気を出す為に掲載した。

今度日本に居住する米国人の為の住宅を設計する。
ご夫婦だが旦那が「ロッカー」しかも「ヘビメタ」のロッカーだ。思う存分練習が出来るスタジオも欲しいらしくその依頼も含まれている。

普通の外観では飽き足らないのでと、御本人がレイアウト図面迄準備してきた。
コンテナハウスは防音室として可能かどうかという相談も含まれていた。防音は音レベルの「制振技術」でもある。音のインシュレーション技術についてのノウハウは、実は「船舶内装」の技術の中で大きく進んだ事をご存知だろうか。

船は水中のプロペラで水の流れを作りその推進力で進んでいるのが一般的な方法である。このプロペラで水をたたく時の水圧の変化が船体に伝わり、大きな音を出す。なにせ、巨大タンカーなどになればそのプロペラの直径は数メートルにもなり、それを回すエンジンの出力など27000馬力という途方もない力だ。そのエンジンの振動もものすごい。当社は「船舶内装」のノウハウを持っている。音としての振動の制振技術に関してもプロである。

ご存知のように「振動」は騒音である。その騒音を止めるのは「制振技術」という事になる。
実は「音」レベルの振動の制振技術で最も効果があるのは「重さ」である。重さは「振動エネルギー」を大きく減衰させる。そして次にその振動を伝えない「柔らかさ」も大きな武器になる。

その両方を使って音をコントロールする。
出来上がったらその効果をお伝えしよう。

POP UP ARCHITECTUREというジャンル

チャールズジェンクスのコトバを借りればポップアップアーキテクチャは
「キャンプファッション」のジャンルになるかもしれない。

POP_UP_ARCHITECTUREというコトバは私どもが勝手に作ったコトバです。なぜならそんなジャンルは今まで建築の世界ではプレファブで上手に作り込んだ「マンションのモデルルーム」くらいか、「建築物」とはされていないが、エットレ・ソットサス・Jrに言わせれば「すでに建築の概念だ」といいそうな「屋台」や的屋(テキヤ)のテント店舗などしか存在しない。

コンテナは20世紀最大の発明と言われる程「物流の世界を変容させた」。起源は小さな話はいろいろあるものの、本格的なシステムとして登場したのは1950年代のマースクライン(船会社)からだと言われている。もっぱら物流の為に働いてきた「コンテナ」ではあったけど、その効率から今や世界中にコンテナ輸送のインフラは作られてしまった。

この物流インフラを躯体の物流に使わせてもらおうという発想が当社の「コンテナ型建築システム」であり、「そのコンテナの中古を改造して建築に使おう」という一般的な改造業者さん達とは別の路線で走っている訳です。

さて分かりやすく行きましょう。アルマーニA|Xの海の家。これはまさにPOP_UP_ARCHITECTUREそのものと考えていいでしょう。

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「海の家」という存在は実は長い歴史の中で「戦後の昭和時代」に権利化された「海岸での営業権」です。かつてここで営業していた方々が、いろいろな事が整備されて行く中で「国や自治体」の土地にも関わらず、ここで営業していた事実を一つの権利として認めてもらい、「夏の間だけ」の営業する権利を国や自治体が保障しているのです。

時代的には小綺麗な生活を経験してきた現代日本人にとっては、使い方そのものの変化が否応なく訪れているように見えます。今ではメジャーな海岸ではアルマーニのようなビッグネームを持った所がスポンサーにつかないと2ヶ月だけの営業期間で意味のある営業をする事は難しくなっています。

アルマーニはこの2ヶ月の間の営業でそれなりの成果は揚げました。しかもサントリーなども協賛として付くなど暑い夏は過ぎて行きました。

この時の躯体は、次のイベントに向けて保管してあります。

南海トラフ地震に備える

10㎡未満の意味は「建築確認申請が必要でない大きさ」=設置しやすい

3.11の記憶は生々しい。被災地をすぐ訪れた時立ち尽くした。建築家に何が出来るのだろうと、その後我々に出来る事は協力してきたが、あの悲惨な光景は脳裏に焼き付いている。

防災意識も高まり、また異常気象による大雨や竜巻で人々の日常的防災意識は高まっている。コンテナの構造体は非常に頑強で震度7強でもびくともしない。もし、地盤が隆起や陥没しても本体は歪まないのでジャッキアップしたり基礎を調整すれば又元通りだ。

既に住宅を持っている方々の為に考えられた「日常的にホビールーム」などに使いながら、いざという時に「避難シェルター」となり得るコンテナスモールハウスを考えた。絵のものは通常は「ピアノ室」などの防音ホビールームとして日常的に使う。ちょっとした離れだ。しかし、一部屋根を取り床面積を10平米以下に調整している。裏庭などにも設置しやすいように「建築確認申請」の手続が必要のないスケールなのだ。(防火地域、あるいは完全に新築の場合は必要です)。手間をかけずに不法にならないのでとても気安く設置出来る。ちょうど10平米というのは6畳間程度です。いざという時ならば家族の3〜4人なら寝泊まり出来るし、サバイバルツールをしっかり装備しておけば、食事からシャワーまで万全だ。

水タンクや「非常用備品」などを入れる容器も持ち、被災後30日程度はここから出なくても命を守れる装備とした。コンテナ扉を明ければ内部にテラスサッシが仕込まれているので日頃は明るい部屋として使える。これらは日常の生活に参加させる事によって「水も新鮮なもの」「ガスなどの装備も常にチェック」という体制を取ろうというものだ。なかなか「災害の為だけに」という装備は経済的にも厳しいものがあるが、日常参加型というカタチをとればそのコスト負担感は減り、やがてやってくる「大災害」にきちんと対応出来る装備を準備出来る事になる。

基礎の重さに気をつけねばならないが(本体が小さいので)、最近多い「竜巻」からのシェルターにも使えるだろう(おすすめは地下だが)。頑強な鉄板が飛散してくるがれきからあなたを守るでしょう。(コンテナ扉を締める必要があります)

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上のハコは300万/台位から製作可能です。

駐車場利用BIZ.model

遊休地利用に手軽に利用されているものが「コインパーキング」がある。それらの土地の中にはまだまだ5年以上先も何かに利用される事もなく「コインパーキング」として使われる所もあるだろう。

コンテナ建築はそんな場所で圧倒的な力を発揮する。駐車場としても機能し、賃貸物件のオフィスや店舗としてさらに大きな収益を作り出す事が出来、さらに撤去すべき時が来れば撤去し、他所で又設置する事が出来る。

新たなビジネスモデルとして大きな期待をする事が出来る。

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ワケアリ土地利用

都心には様々なワケアリ土地が眠っている。そのワケを探りたい訳でもないので「ワケ」は聞かずにおこう。しかし、駐車場にも使えない、あるいは駐車場くらいにしか使わない場所で使える土地は沢山ある。そんな土地を利用出来る期間だけ利用しようと言う考え方です。経験則的に最低「3年」は使いたい。

実際にこの物件は5年ほどで他の土地に移され、その際、改装もされて「宿泊施設」になった。

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被災支援活動 番屋の設計と設置

鉄の箱に命を吹き込む 現代コンテナ建築研究所

志津川本浜番屋 – Shizugawa Fishermen’s Workplace “Banya”

東関東大震災で、全てを失った志津川の15人の漁師さんが、町の主要産業である水産業復活の拠点となる番屋を建てることになりました。震災前は、それぞれが異なる漁業形態を営んでいた15人の漁師さんですが、今回の震災により、これからは共同経営に基づき、各自の特色を生かして一日も早く養殖の再開、そして町の復興を目指したいと思っています。養殖が波に乗り次第、直売り場やオイスターバーを増築する可能性も考えています。

アメリカの「Architecture_for_humanity」の寄付で建設されました。

A group of 15 fishermen who lost everything for the Great East Japan Earthquake would like to rebuild their workplace and warehouse (called Banya in Japanese) as their new base of the town’s fishing industry, which is the key industry of the area. These fishermen were used to operate individually, but now they would like to bring in each unique experience and idea to rebuild the collective aquafarming business. They hope the return of fishing business would encourage the speedy reconstruction of the rest of the town. Once their business takes off and gets enough harvest, they would like to open a market/oyster bar next to Banya.

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40FEETコンテナ躯体を2台使い、それらを梁で繋ぐ事によって中間に作業スペースを作り出し、極めてローコストに「番屋」を作り上げた。
ただ、思った以上に作業者を確保する事が難しいという現実に遭遇し、通常の設置期間を大幅に越える製作日数を要した。さらにシステムの充実に力を入れたい。

3.11の津波を超えて目指す社会

多くの犠牲と、破壊がもたらした「道しるべ」を見逃す事なく、明日の社会に結実させる事が、我々に必要な事だと考えるのは、私一人ではないでしょう。多くの被災者はまだ劣悪な環境の中にいます。一刻も早く被災者を救うべき一つの行動「被災者のための仮設住宅」ですら、どこかビジネスの種となって被災者オリエンテッドには進まないこの日本の有様は、多くの人を落胆させます。今進むべき道を間違ったら日本は終わりです。この災害が語りかける「サイン」を見逃さずに、日本の進むべき道を、一人一人が「自分に出来る事に誇りを持って」進めば、もう一度「世界のリーダー」に戻って行ける大きなベクトルとパワーを生み出す事になるでしょう。

目指すものは何か?

震災・津波災害・原発事故被害の3つの打撃は大きなものです。比較的大きな地震にも関わらず、「地震そのものの被害」は震動周期が比較的建物倒壊に繋がりにくいものであったために巨大地震にも関わらず比較的被害は少なくて済みましたが、1000年に一度といわれる「津波」は人知の記憶を遥かに凌駕するものだったために激甚なる犠牲や被害を生みました。人災ともいえる原発事故に関しては終わりの見えない不安が社会を覆い尽くしています。立ち尽くしてしまうほどの今後の課題に向かって勇気を出して進まねばなりません。日頃役にも立っていないと思っていた行政が、率先して動かねば何も進まない状況となっています。あらためて「行政」の役割の大きさを知った訳ですが、その陣容に不安感があるのは、日頃はそこまでの要求が突きつけられる事のない想定外の大きな災害だった事にもよるでしょう。

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被災地
凄惨な被災地(撮影:筆者 石巻市)

コンテナハウス 今、時代の流れは「ハイブリッド」と「パッケージディール」ですよ。

コンテナハウスを普通に作るのはもう随分多くの企業が乗り出して来ています。
いつの間にか「おもろい市場や」という事で乗り出して来ているのでしょう。
というわけで、まあまあそれなりにデザイン力もついて来て
20年前の「ISOコンテナ改造で・・・」とは違った世界になって来ました。
また、JIS鋼材を使わなきゃダメだとか
グレードを持っている工場で溶接しなきゃとか
ラーメン構造にするにはフルペネ溶接しなきゃだとかもわかって来ている企業も増えて
頼もしい事だと思っております。
ようやくそれが常識になりつつあり、いい事だと思っています。

さて、建築の基本はそれで整ったとしましょう。
デザイン力もまあ20年前と違って、割とフツウの状態までは近づいて来たかに思います。
時代の流れというか、概ねデザインの世界は、今年よりも来年、来年よりも再来年。
デザインに携わる方々がそれなりに成長しているので
レベルが下がることはなく、少しづつ上がって来ているようにお見受けします。
少し前までは「当社に同業者はいない」と豪語していましたが
「いや、それなりにやれるよいうになって来たじゃん」と思っています。

すまんね、そんな書き方で(爆)、そりゃね当社とデベロップは
20年前からやって来た事業なので、その蓄積は半端ではなく、
その手本を見ている人たちは20年はかからないかも知れないけれど
そうは言っても2000プラン以上書き続けている者には
半分づつ近づいて来ても永遠に追いつく事は出来ません。

そんな中、
当社の今の常識は
コンテナの組み合わせだけではなく「ハイブリッド」が主流です。
寸法の自由度が格段に広がるのです。
流石にこの世界はまだ我が社の独壇場です。
また、コンテナの宿命である「モジュール」の世界から解き放たれ
新たなシステム建築の開発が可能だからです。
システムとは「一般的ではない状況に対応できる事」を言います。
ボックスラーメンとラーメン的構造+ブレース構造との組み合わせで
新たな世界を開発して来ました。
そして、それを中心的な開発路線としています。
デザイン的な表現の世界も広がるし、機能空間の構成も広がるからです。

そして新たな新境地「パッケージディール」という手法と組み合わせ始めました。
CONTAINER X 自由度 X LOGISTICSという演算から「べき乗」的広がりが生まれ出したのです。

実作もこの境地の中で取り組み始めました。
そのレポートももうすぐです。
誰も追いつけない、新たなコンテナハウスの常識が広がり始めます。

全て話題作はarchimetal.jpだ。は崩れません。

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コンテナハウスと「神の手」

コンテナハウスの中です(工事中ですが)

コンテナのBOXが中心的構造材ですが、
そこから千手観音のように別の構造材が伸び、
イクステンショナルな空間が広がる。

これが「ハイブリッド&イクステンション工法」です。
これによって獲得される特質は
コンテナは決まったサイズですが、そのサイズにこだわる事なく
作りたい空間を作り出せるという事です。

そしてこの拡張空間はシステマティックな「約束」をされているケースもあります。
その約束は工業的に展開する場合に採用されます。

システマティックな約束がない場合もあります。
破棄された約束からは「アーティスティック」な空間を創出するケースがほとんどです。

どちらにしろある種の「神の手」はコンテナハウスの世界に大きな可能性を生み出します。
現代コンテナ建築研究所の特徴です。

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四番町_No.4の屋根裏_と私だけのヒミツ(爆)

四番町_No.4の屋根裏_と私だけのヒミツ(爆)

コンテナでできている事自体気がつかない方がほとんだが、四番町のNo.4はコンテナハウスである。いかにも自分たちが作ったかのように掲載している会社のサイトのかたもこの物件について語らせたらオモシロイくらいに何も語れない(爆)。

この物件もまだ他社では不可能な物件だろうな。だって何にも知らないもん(爆)
この建築物はコンテナにコンテナハウスとしては大型の屋根がかかっている。その架構はこの写真のような状態でブレースと剛構造が混じっている。剛構造方向はもちろんフルペネ溶接。

この施工の後、下の空間から言う所の「天井材=コンテナ屋根」の上に断熱材が敷設され、コンテナ屋根は下の室内側から言うと「あらわしの天井材」となっている。そういう風に構成した訳は、この物件へのクライアントの少ない要求の一つ「江戸趣味をどこかに表現して欲しい」というコトバからだった。実は、それ「江戸趣味」は「隠しミッキー」のように、あちらこちらに散りばめられている。

それは私だけの「ヒミツ」である(爆)。

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